内部統制の定義
1.内部統制の定義(目的)
内部統制とは、基本的に、業務の有効性及び効率性、財務報告の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守並びに資産の保全の4つの目的が達成されているとの合理的な保証を得るために、業務に組み込まれ、組織内のすべての者によって遂行されるプロセスをいい、統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング(監視活動)及びIT(情報技術)への対応の6つの基本的要素から構成される。
内部統制は、組織の事業活動を支援する4つの目的を達成するために組織内に構築される。内部統制は、4つの目的の達成を絶対的に保証するものではなく、組織、とりわけ内部統制の構築に責任を有する経営者が、4つの目的が達成されないリスクを一定の水準以下に抑えるという意味での合理的な保証を得ることを目的としている。
内部統制は、組織から独立して日常業務と別に構築されるものではなく、組織の業務に組み込まれて構築され、組織内のすべての者により業務の過程で遂行される。したがって、正規の従業員のみでなく、組織において一定の役割を担って業務を遂行する短期、臨時雇用の従業員も内部統制を遂行する者となる。
内部統制は、組織内のすべての者が業務の中で遂行する一連の動的なプロセスであり、単に何らかの事象又は状況、あるいは規定又は機構を意味するものではない。したがって、内部統制は一旦構築されればそれで完成するというものではなく、変化する組織それ自体及び組織を取り巻く環境に対応して運用されていく中で、常に変動し、見直される。
なお、具体的に内部統制をどのように整備し、運用するかについては、個々の組織が置かれた環境や事業の特性等によって異なるものであり、一律に示すことはできないが、経営者をはじめとする組織内のすべての者が、ここに示した内部統制の機能と役割を効果的に達成し得るよう工夫していくべきものである。
内部統制の構築の手法等は、個々の組織が置かれた環境や事業の特性等によって異なるものであり、すべての組織に適合するものを一律に示すことはできない。
経営者は、組織を取り巻く環境や事業の特性、規模等に応じて、自らの組織に適した内部統制を整備し、運用することが求められる。内部統制の整備及び運用に当たって配慮すべき事項として、例えば、製品市場の状況、製品及び顧客の特性、地理的な活動範囲、組織間の競争の度合い、技術革新の速度、事業規模、労働市場の状況、IT環境、自然環境への配慮等が挙げられる。
一方で、内部統制については、個々の組織の規模や形態等を問わず、共通の基本的枠組みが考えられる。本基準における「Ⅰ.内部統制の基本的枠組み」は、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制の評価及び報告並びに監査の実施に当たって、前提となる内部統制の基本的な枠組みを示したものである。
出展「内部統制部会配布資料」
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